肉を食う

組織図的にはただの同僚にすぎない人からなのだが、焼肉を奢ってもらう。
向こうに金で人を取り込む意思があるわけでもないだろうし、俺も買収されるつもりなわけではない。
これはある意味の儀式である。
誰かが誰かを、「それだけの価値があると思ってる」っていう表明をして、それを受けとめるっていう儀式だ。


そもそも会社員人生のプランとして想定はしていたが、今回の儀式でその想定を確定して、しばらくはこの人について行く事に決める。
俺にも義理ってものがあるし、数年来の飼い殺しにされてる状態から、力を発揮できる場面に引き出してくれたのはこの人だから。