平日の10倍くらい疲れた休日

えと、長くなるけど時間が無いので後日書きます--;


……というわけで、日曜日。
元カノとミニョンぬながロックのライブ見に日本に来ているわけです。
チケットを予約したのは俺なのです。
心配だから3枚買ったのです。


で、とりあえず東京に出る。というか約束の時間と場所が適当過ぎるのでとりあえず東京まで出ざるを得なかったのです。
電話繋がらないのでとりあえず職場のある恵比寿まで来た。
やっと電話が繋がったらどうやらまだ買い物をしている様子。
なんとミニョンヌナは日本語わからないのに別行動してたっぽい。
韓国人はこういうところが怖いと思うw
日本人の平和ボケもひどいと思うが、未だに御同胞と休戦中のくせに平和ボケ度は遥かに日本を凌駕してるというか、
自国にいるのと外国にいるのとの違いを意識してないというか、
とにかく俺は一年半韓国に住んだけど、最後までほとんど気を抜いた瞬間なんてのがなかったのに対して
その大胆不敵っぷりがどこから来るのか知りたいと思う。


まぁ、とりあえず渋谷で合流して会場に向かいました。
久しぶりに聞く韓国人同士の韓国語ですが………まったく聞き取れませんでした--;
いや、むしろ一瞬本気で何語なのかわかりませんでした--;
速すぎる。単語の切れ目がまったく認識できない。
もともと喋れるレベルじゃなかったのは解ってるんですが、リスニング能力はさらに一段と落ち込んでる模様。


で、電車で既に移動を開始してるんですが、荷物をロッカーに預けたいと言い出しました。
先に言っておいてくれ!と思ったんですがしょうがないです。見た目で先に気づくべきでした。
今夜のホテルは羽田でモノレールで行くというので「モノレールって何駅から乗れるんだっけ…」と
かなりあせったのですが浜松町から乗れるそうです。
調べてあるなら先に言ってください。焦ったじゃないか。
というわけでロッカーに荷物を入れるために浜松町で途中下車。
二人の切符は既に買ってしまってあるのでしかたないのでSuicaで乗ってる俺だけが改札を出ます。
「いや、やっぱ先に言っといてくれよ!!」と再び(心の中で)叫んでみました。
ロッカーは埋まってました。
スーパーガンダム……いやデンドロビウムくらいの状態になりながら「………。」ってなってたら
駅の人なのだろうか、すごいジェントルマンな感じのおじさんが空いているロッカーの場所を教えてくれました。
というか一言も発する前にロッカーを誘導してもらうなんて、
なんか彼の国に行ってから助けられ癖でもついてるんでしょうか?助けてくださいオーラが出てるんですか?


無事荷物も預けて再び電車に乗って会場へ。そして到着。
つーか個人的にはここらへんでもう既にちょっと疲れてるわけです。
しかしこんなのはまだ序章にも過ぎないのだとはこの時はいなかったのです…。


洋楽などアウトオブ興味な俺なので出演者がどれだけ凄いのかさっぱりわからないのですが、
グレートな人達らしいです。
つーか韓国人は押しなべて洋楽ロックが好きですね。反米なのに親米の日本よりも洋楽がメジャーな感じがします。
そして、元カノが観たかったやつらというのが3グループ、連続で出るとのことなのです。
「へぇ、まとまってて良かったね」みたいな感じだったのですが、これがどういう意味なのか本当にまったくもって理解してませんでした。
とりあえずまだその前の人達だったのですが中に入ったのです。
そしてグイグイと人を掻き分けて最前列の方に向かう元カノ…ついていくミニョンヌナ………さらに遅れてついていく俺、みたいな--;
ここでね、まず最初の過ちに気づいたんですよ。
そうそう、二年近く前、まだ韓国に行ってそれほど経ってない頃、ヒョソンちゃんに連れられてナントカ大学のロックフェスティバルだかなんだかに行ったんですよ。


「あの時もカバンが邪魔だった」


人に潰されてやっと思い出した--;
学習能力テラヒクス。しょうがないので自分の靴の上くらいに乗る感じでできるだけ周囲の迷惑にならない感じに…
とか頑張ってみたんですが曲が始まると恐ろしいくらいの周囲の押しつぶし攻撃ですよ。
そして潰されて流されていく元カノ。ミニョンヌナは身長がけっこうあるからいいものの、元カノはちっちゃいんです。
あんな状態じゃ呼吸もできないんじゃないの?みたいな。
頑張って押しつぶされないように守ってみたんですが、流れ流され仕切りの最後尾まで流されました。
その後、しばらくはそこで見ていたんですが、突然後ろの警備のお兄ちゃんを呼ぶ元カノ、
どうしたのかと思ったら仕切りを超えて脱出したい模様。
警備のお兄ちゃんにかかえられ元カノ脱出、はぐれちゃいけないので俺も脱出(俺は自力で乗り越えました…本当はかっこよく一気に飛び越えるつもりが微妙に届かずちょっとよじ登るみたいになりましたが--;)


っていうか、あの脱出方法って体調が悪くなった人用だと思ってたわ。
何食わぬ顔で突然あれを使う元カノにちょっとびっくり。
ミニョンヌナは人ごみを押し分けて普通の出口から出た模様。


で、一度会場の外に出て休憩……。
しているとですよ………あれ……………元カノとミニョンヌナが言い争いをしている………
早くて何言ってるかさっぱり聞き取れない……。
いやでも所謂「半島ではよくある事」だから大丈夫かな、と思っていたら……
二人ともプイっとなって無言--;
最悪なのは本気モードの喧嘩だったのでさっぱり何を言ってるか聞き取れず、何で喧嘩してんのか解らなかったこと--;
しょうがないので本人に聞いてみた
「なんで喧嘩してんの?」
元カノの返答
「ミニョンが私のことを自分勝手だって!!」
ふ〜む、どうやら元カノが俺にあまりにもそっけない態度だったりするのを見かねたミニョンぬなが
ちょっと苦言を呈したあたりから喧嘩がはじまったようだ。


「そんなことないよ、大丈夫だよ」って元カノをなだめようとしたんですが……


「終わったらここに集合!」と言い残して一人で去っていく元カノ…
え〜!
「あんた本当に自分勝手だな!!」と俺はちょっと心の中で思った。
そしてミニョンヌナが
「(元カノが)何て言ってたの?」
って聞いてきたので
「終わったらここで集合だって…」と言ったんですが、
後で考えるとミニョンぬなが聞きたかったのはこれじゃなかった。
元カノが日本語で答えた部分はミニョンヌナには伝わってないんだから、
俺の「なんで喧嘩してんの?」に対する元カノの返答あたりからわかってないんだった……--;
そして、そんな間抜けな受け答えをしているうちに元カノを見失う。
そしてミニョンヌナが一言「(元カノが)携帯持ってきてないじゃない…」
な、なんですと〜!?
連絡取れないじゃない!!
しょうがないので元カノを探す旅に出た俺、ミニョンヌナは会場の中心じゃなくて遠くて席があるほうでライブを観てくると言って別れた…。


探す。探す。探す。探す。探す。探す。
あっちも探す、こっちも探す。2度目、三度目……この会場広すぎるんだよ!!
一向に見つからない……。
一応会場内も、外も一通り見ても見つからないのでなんだかんだ言いながらライブを見てるんだと思い
もういい加減疲れたので一服………っていたー!!
やっと見つけるも不機嫌そうに勝手に歩いて言ってしまう…とはいえほっておけないのでついて行く。
そして再び会場内に。
さっきの厳しい最前列ではなく、一個後ろのエリアにとりあえず行くも
「カバン邪魔でしょ?無理しないで(外で待ってろ)」と言われたんですが
「前に行きたい?じゃ一緒に行くよ」っていう問答を数回繰り返したのですが、
どうやら気を使ってここで我慢してくれるようです。
そして次のアーティストのライブがはじまり………
正直、超ツライ。カバンは邪魔で思いし足は痛いし暑苦しくて死にそうだし……。
なんか修行してるみたいだ……でも頑張って耐えてみる…………。
3曲、4曲と曲は続いていき、「あぁ、そろそろ我慢の限界ぽ…」と思ったら
"OK, Last one song..."と、
おぅ、そろそろ終わるのか…なんとか耐え切ったな……と思ったらこの鬼畜米英めが!!
お前今"Last one"って言ったよな?俺の聞き間違えじゃないよな?
こいつこの後5〜6曲くらいやりやがった!!
本当に終わった頃には放心状態に近い俺。
そして……
あ……え………嘘………その場所から動こうとしない元カノ……………


「こいつ、このままこの場所で次のアーティストも観るつもりだ…………」


それに気づいたとき、一瞬意識が飛びそうになった。
さらに、さっき入ってきたときはこの後ろ側のエリアには多少空きがあり、この休憩時間には地べたに座っている人も多かったのだが
「現在、このステージが大変込み合っています。入場規制がしかれると思います。座っている方、立ち上がって少しでも多くの方が入れるように協力してください」
とか言ってる………


うぁ……え”ぐう”ぁ……
もう……もう………もうだめぽ………………


そんな時……世界の恵まれない人達のこと、
大昔から現代まで、奴隷にされ過酷な労働をさせられてきた人達のこと、
拉致監禁されコンクリート漬けにして埋められた女性のこと、
そんな人達への思いが心に浮かんできた(←大マジで)


俺は……俺はまだまだ全然やれる………。
この程度が何だっていうんだ……まだそんな人達の何万分の一にも満たない程度だ。
そして何よりこいつらのライブはあとほんの2時間もすれば終わるじゃないか……


忘れてた何かが心の中に甦った気がした。
そう……専門学校に入って失望した頃から俺の中の何かが壊れてしまっていた。
その前まで持っていた何か………。
忍耐……みたいなもの、自分で自分の限界を試してみたい、そんな気持ち……。
そんな気持ちが久しぶりに自分の中に宿った気がした……。


そして最後のアーティスト登場……元カノ曰くすごい人達らしい。
ぶっちゃけ俺にはさっきの人達と何が違うのかすらわからんw
しかし、俺は闘いだと思ったw
こんなに人気のあるアーティストで、アーティストにもファンにも申し訳ないが
もうぶっちゃけ俺の中では修行の対象でしかなかったwww


「1曲5分として2時間あれば終わる………」


大音量で鳴り響いているはずの音楽も、ほとんど俺にはわからなくなっていた。
俺の心にあるのはアナログ時計だったw
曲が終わるごとに5分ずつ進むアナログ時計
まるで座禅をするときに無心になろうとするように、心のアナログ時計をひたすら思い浮かべる俺。
アナログ時計は一時間進んだ。
「よし…半分だ……」
十分な手ごたえだった。既に脳内麻薬でも分泌されていたのだろうか
既にあまりつらくなくなっていた。
そして…心のアナログ時計が一時間15分目になった頃
どうやらそろそろ終わりのようだ。曲調とか、英語で何か言ってる言葉からするとそうだ。
そうか…やたら長くて切れ目がなかったけど別の曲っぽかったのが何回かあったから心の時計よりも実際の時間は進んでいたらしい。
そして……その後2〜3曲で………
ついに修行が終わった………………………
打ちあがる花火………気づけば空は暗くなっていた………………


あぁ…花火が綺麗だ………………………


終わった……………(終わって)良かったw
そして…山のような人が牛歩戦術で会場から出て行く………
ちょっとツラい……そうか、ライブ自体が終わってもつったってなきゃいけないのは終わりじゃないのか--;
ミニョンぬなとも合流……元カノとミニョンぬなは口も聞かない……
本当はちょっと座って休みたかったんだけど、そんなこと言える雰囲気でもなく、スタコラと歩いていく元カノ……。


俺は気づいた……俺がフラれた時に彼女が言っていたことの本当の意味を。
もう10ヶ月も前の話だが、今更やっとわかった。


「彼女と俺は趣味が合わなさ過ぎる」


こういうことだったのか。
これを平気な顔で耐えられなければ彼女は不満。
そして俺は一度や二度ならともかく日常的にこれに耐えろと言われると耐え切れない。


結局、住む世界が違ったのだと、今日になってはじめてわかった。
あのときの彼女の言葉が正しかったのだ。


そんなこんなで駅まで歩く………おうちに着くまでが遠足か……
まだまだ休憩できないようだ……
そして、人が多すぎて駅がさばき切れないようでホームにも入場規制がw
やっとホームに上がれてもなかなか電車来ないw
これじゃあの人数さばけないはずだよ!!
ホームのペットボトルの飲み物は完全に売り切れ…
こんななので当然電車も座れない……
電車で一時間くらい……またたちっぱです--;
乗り換えて……浜松町まで戻ってきた……。
ロッカーを開けて……モノレール乗り場………。


二人に羽田までの切符を買ってあげる。
本当はもっとゆっくり話したかったんだけど
もう遅いのでここでさよなら。
改札をくぐっていく二人
で、去っていく背中に俺がかけた言葉は
「愛してる」でも「戻って来い」でもなくて


「싸우지 말고 사이좋게 해야지~~(ケンカしないで仲良くしないと〜)」


だったw
手間の焼ける人達だw
二人が見えなくなったので俺も帰る……終電に間に合うんだろうか?
休日ダイアだからもうアウトかもしれない…急がなきゃ……って思って戻ろうとした時
切符売り場で切符を買ってた人達が話していたのが韓国語だった。
うわっ、元カノとミニョンぬなしか居ないだろうと思って
結構大きな声で「ケンカしないでぇ〜」って言っちゃったんですけど、
すぐ後ろに別の韓国人居ましたか--;
なんかすげー恥ずかしい。子供っぽい言い回しだった気がするし--;


ともかくすぐに山手線に戻って品川へ……京急のボードを見る!!
危なかった!!マジでウチの駅への終電だった!!
(まぁ駄目だったら職場の近くのカプセルに止まるつもりだったんですがね)


そして………やっと座れた--;
長いこと座り仕事なので学生の頃のバイトで一日中立ってた時以来じゃないだろうか、こんなに足が痛いの。
そして無駄に長い京急、車内でさっき気づいたことを思い出していた。
「そっか、あの娘とは住む世界が違ったんだな……」
ほんとにあと2ヶ月もすれば一年にもなるのに、ちょっと涙出てきた。
目を瞑っていたから眠くて出てる涙みたいなふりして拭ってみた。
でもそのことにやっと納得できたから今日は無駄ではなかったんだなと思った。


そんな、平日の何倍もつかれた一日だった。