なんと父が生き返った!!

なんと父が生き返った………という夢を見た。


父が普通にいる事に気づいた時、夢の中でさえも焦った。
そして夢の中でさえも、それが長い再開でない事が俺には解っていたようだった。


「な、何が起こったのかよく解らないけど……会いたかったんだよ!!」


そんな事を言いながら俺は泣いていた。
父はいつもの通り、特別多くを語ることもなく微笑んでいたような気がする。


母は「生き返ったばかりなのにまたお酒飲んでるのよ。」とかなんとか言っていた。


その後、いくつかの夢をみてから目が覚めたようだったけど、
目が覚めた瞬間に思い出して、「あぁ、夢だよな」って思ったのがこれだった。
実際に次に父に会えるとしたら、あの世か来世以降なのだな。
現実的な意味で言うともう二度と会えないのだと解っている。


たまに空想する。
この世界のある瞬間の全情報を、もっとメタな世界からコピーして別の所で再生したら、
この世界と寸分違わぬ世界が繰り返されるのではないかと。


そういう言ってみれば完全な並列世界、平行世界で、別だけれども別じゃない自分が
(ここでこれを書いている自分から見て)過去を生きているかもしれない。


現実の世界観で言えば、死後はこの世界に影響を及ぼせなくなると思うし、
死後はこの世界に影響を及ぼせないという仮定をした上で、
もし「あの世」というのがある可能性があるのならば、メタな世界だと思う。


そこで「もう一度、何一つ覚えたまま行けないし、何一つ変えられないけれど、同じ人生を生きてみるか?」と聞かれたらどうだろう?


自分には人生が苦行にしか思えない事も多い。
それでも、会いたい人がいて、もう一度同じ人生でいいから生きてみたいと思うのかもしれないと思った。