今日から母の仕事が再開

母の忌引きが終わって今日から仕事だ。
今の俺にできる数少ない事の一つが、
今日と明日、母が家に帰ってきたときに
「おかえり」
と言ってあげる事だ。
言葉のあやとかそういうのではなくて、
本当にそれくらいしか、母にしてあげられる事がない。


自分の気持ちも、日を追うごとにむしろわからなくなっている。
非日常だらけだった数日間が終わり、
日常の感覚が増してくると共に、
自分が状況を理解しているのかどうかが解らなくなってくる。


夢だったのではないか、むしろ今も夢の中なのではないか。
死んだのは実は自分の方で、生きている夢を見ているのではないか。
そんな事も思ったりする。


ただ、これは通夜だか告別式だかの頃に思っていたのだけど、
『自分は父の居ない世界にはいない』と思ってる。
『自分が今居るのは、父が死んだ世界かもしれないが、それは父がいない世界ではない。』
そして、父が何のために生き、何のために死んだのかを思えば、
自分は幸せに生きていなくてはいけないと思う。
俺が幸せに生きていること、それが父への最大の供養なのだと思う。
父はその為に、耐え難いことにも耐えながら生きてくれたのだから。