懐柔策……?

午後、何故か社長室に呼ばれ、社長が普通の音楽家になる時、
親の反対をおしきって半勘当状態で家を出て、
一週間何も食べられず、小さなハムを盗んでしまったという話をされた。
しかも、不覚にも俺はその話でちょっと涙を流してしまった。
まあ他にも色々と話されたのだけれど、
どうやらようするに、私を諭しているようだ。
しかし、その泣けた話以降は、聞きながら
「それは正しいようで間違ってる話だなぁ」と思っていたので
あんまり効果は無かったと思う。
というか、しつこいくらい「リーダーになるということは人より努力することだヨ」と
言われているのだが、それ自体はわかってる。
しかし、この話、それだけ聞けば正しいが、実際に言われる俺には間違ってるようにしか聞こえない。
今までの経緯を総合すると
「リーダーになる人間は、部下が居ない状態で部下がいるのと同じ仕事量をこなさなければいけない」という話なのだ。
「百人隊長にしてやろう!一人で百人隊と同じ働きをするなら!」ということだ。
しかも、この話をしている相手、俺はこの前の仕事ではそういう仕事の仕方、
サビ残サビ休出で人の何倍も本当に全力で頑張ってたのに。
しかも私はこの人の、本当に必要な支出をケチってなかったことにする部分が
この会社をだめにしてると思ってるのに、
この人の理論ではそれがリーダーになるということらしい。
昨日の自分の言葉が正しかったことを再確認。
ここではリーダーにはなれない。
絶対無理な仕事を無理やり部下に押し付けて「今回も頭を使ってよく頑張ったなあ自分」なんて言う人に絶対なりたくない。