禁煙

数年ぶりに24時間以上タバコを吸っていないに違いない。
ここ何年かは「禁煙しよう」と思っても一日も持たないことが多かったから。


しかし、禁煙二日目。つらい。
それでも私はもう既に「禁煙セラピー」という本を使ってしまった人なのだ。
この本を読んでタバコを辞めたのに、それでも戻ってきてしまった駄目人間なのだ。
これが最後のチャンスと思って、気合だけで……………。


我ながら無謀だ。今の時点で敵はあまりにも強大で手に負えないように思える。


というかおかしい。吸いたくないから止めるのに、すでに一日以上止めているのに、
必死で吸ってもいい理由や吸う理由を探している。
離脱症状だと分かっていても、勝てると言い切れない恐怖。
一瞬でも油断したらタバコを買いに走り出しそうだ。自分が怖い。
一度もタバコ依存症になったことのないタイプの嫌煙者にはこれは分からないだろうなぁ。
とりあえず今週末は乗り切りたい。


今、ものすごい例えを考え出してしまった。
このタバコを我慢するのは電車に乗っている時にトイレを我慢するのに似ている気がする。
一瞬の油断も許されない。駅に着いたとき「まだ次の駅までは大丈夫」と思うのにドアが閉まった瞬間に途中下車しなかった事を激しく後悔する^^; そしてそのうち、途中下車が可能になったらすぐにでも途中下車したいと思うようになるのだ。


途中下車したいT^T; 負けそうだ………。負けられない………。


で、負けた。泣きそう。
「一本だけ」吸った瞬間に世界が変わってしまう。
なんだこれ。
俺は負け犬なのか?


思ったより自己嫌悪してない。自分を信じられなくなったら自己嫌悪なんてしないのかもな。
高校生の頃に戻りたい。あの頃の自分は忍耐って物を知っていた。
弱くなったのはちょうどタバコを常用するようになってからだ。
すべてをタバコのせいにするのはよくないが、それでも大きな要因のひとつであるのは間違いないと思う。
俺がタバコを吸い始める理由になった男はもうこの世に居ない。若くして癌で死んだ。
どう考えたって止めるべきだ。それができない。情けなくてどうしようもないが、まともな思考をタバコが奪っていく。
今、負けたばかりの俺が偉そうに言えることじゃないが、健康体に戻ることをあきらめられない。
もう一度、自分を信じられる自分を取り戻したい!!


「もしこの本を読んで禁煙した後に吸ってしまったら2度とやめられない」という記述があるのはまだ覚えているが、それでももう一度、あの本を読むべきだろうか?
あの本はもう一度自分を助けてくれるだろうか?